NYの日系コミュニティガイド
NY EVENT

Vol. 41 女心と不動産マーケット

2009/06/01 UP

  山の天気と女心、同様に変化の激しいニューヨーク不動産マーケット。ついこの前まではアッパー・イーストのスタジオが$400,000 で売られていたかと思うと、最近は落ちるところまで落ちて$329,000 とかで結構普通にマーケットに出ていたりする。そうかと思えばここ最近は$300,000 以下で購入可能な物件ってなかった気がするけど今ではアッパー・イーストのイースト・リバーに近くて、ドアマンなし、更にはエレベーター無しのビルでとくに改装していないようなアパートなら$250,000 以下でマーケットにでているのも稀ではなくなってきた。それで、2002 年以降購入を控えていた人たちが「継続は力なりっ!」やったね、今年買うよ、だって金利も40 年来の低金利になってるし、まさに今買い時でしょ〜、と意気込み始めた2009 年。2009 年も折り返し地点に近くなったころ、また不動産価格が上昇気味?この前まではハイ、私お金もってるのよぉ、オホホォ〜、真剣に購入を考えてますよぉ、でもねちょっと待って、だって一番お得な物件を買うからさ。どれにしようかなぁ、いひひぃ〜!と売り手をイライラさせていたバイヤーがその後、決定に迷っている間に今となっては私の話聞いてないしっ!というマーケットに変化している。はやっ!私はバイヤーのエージェントになったり売り手のエージェントだったりするけど、毎週のように売り手に対しては「今週はオープンハウスやめましょ、はっきりいって誰も来ないと思うし、安売りしたくないし」と言って週末予定をいれてると、来るわ、来るわ、問い合わせが。えぇ、どこで誰かに集合を掛けられました?ってくらいに突如どこからともなく見せて欲しいといってくる。かと思えば、バイヤーにはこういう類の物件って結構あるからあと何週間か様子みてそれから決めません?なんていってると、えぇ〜、あの物件があの値段で売れたって誰が買うの?みたいな状況になって来ている。ついこの前までは、ふん!そんな値段だったらどうせ売れないよ、だから「今」買うっていってるんだからほら、ほらこの値段で手放して、更にはあれもこれもつけてよ。って女王様ですか?ってくらいに大威張りでオファーを無理やりテイクさせていたのはつい1 月半前。本日あの頃が懐かしいと、突然の変化にバイヤーも、あの無理を受け入れてもらったなんてあり得ないですよねぇなんて昔話のように話をしている。これぞまさにニューヨーカーとでもいうのだろうか、とにかく世の中の動きに敏感に反応をし伝染病のごとく、あっという間に情報は伝達されそして行動を起こす。きっとこれがミズーリーかなにかの田舎町だったら金利が上がろうが下がろうが私は私なの、って具合に不動産だって受け渡しまでに一年かかったってそれが普通だったりするかもしれない。ミズーリーに行ったことがあるわけじゃないけど、なんかその名前を聞いただけできっと田舎なんだろうなぁ、カンザスとかももしかして今だに映画館でE.Tとか上演されていて、子供はET go home (イーティー ゴー ホーム)って言ってるのかな?・・・っていいすぎ?でもそれくらい勝手に田舎=スローライフだと決め付けてる私。でも、ニューヨークの不動産マーケットは週単位で変化がある。そんな事を言った後に、あぁ、そういうの私苦手なんだよね。競争みたいに情報を確認しながら素早く行動するの。だからマーケットが良かろうが悪かろうがどうでもいいや、私は私、一生賃貸で生活しますって言い出す人がいるのも理解できないわけではない。でも、少しでも購入する気分になったら、最後には絶対に冷静に納得のいく物件を手にすることが出来るから・・・うん、焦らせてるんじゃないからね。

 人生というのはどんなに勉強ができても計算違いというのをするもんだ。学生の頃、勉強が得意な大人でも間違いを犯す事があるというのに、勉強ができない凡人は毎日が計算違いの人生を送る羽目になるのだが。前回、紹介した弁護士カップル。結婚はしたが、キャリア志向の二人は結婚後、独立して夫婦で弁護士事務所を構え、うわぁこの二人に敵は無しっ!みたいななんか全てが計算通りにいってる気さえした。もともと私とその旦那とは近所で犬の散歩仲間だった。仕事の時間が自由な私は昼間でも時間があれば近所に犬の散歩に出かけていた。そこで同じく昼間ブラブラしていたのが彼だった。私は最初、彼のことをてっきりドッグ・ウォーカーだと思っていた。だっていつも人が仕事をしているだろうと思われる時間に犬の散歩をしているからだ。あるとき、自分が不動産のエージェントをやっているという話をすると自分は弁護士だから不動産のお客さんがいたら是非紹介してくれといってきた・・・ってか、ど〜して弁護士なのにこんなに昼間ブラブラしてるわけ?と思ったが弁護士だって仕事がなければ昼間ブラブラ散歩に出る事も可能なわけだ。凄い適当に弁護士やってますっ!って感じがとっても私には好評だったのは彼は私が働く時間に働いてくれたし、くだらない細かい質問にも豆に返事をしてくれていた。不動産の仕事を始めて、弁護士と話しをする機会が断然増えてた。弁護士という商売の不思議なところは、誰がお客さんですか?と混乱させられることがる。例えば、不動産を売ったり買ったりするときに弁護士を雇うのだがその時、雇う=ボスなのにどうしても弁護士に電話をして質問をしたり、用事を頼んだりするのにいちいちボスが緊張しなくてはならないのか?誰があなたの家族を養ってると思ってるんですぁ〜、私達お客さんですよぉ、ハロ〜?!と言ってあげたいが彼らはバカではないからわかってるはずだと思うのだが・・・単に物の言い方がどうしても命令口調なのか、電話って面倒だから止めてよねっという態度になってしまっているようだ。またはいい人って弁護士という商売をやっていけないのか?と考えされれる人があまりにも多い。そういう中でこの近所の犬の散歩ばかりしている彼は弁護士というよりも何でも屋みたいにいろんな事を引き受けてくれる。若いからフットワークも軽く、たまにクロージングで一緒になると一緒に車でいこうよとオフィスまで車で来てくれたりする。どうせ車でいくんだから一緒だよ、ってそりゃ〜そ〜だけど本当にサンキューって具合だ。

 そんな彼がいつものように散歩をしていると大学の時のクラスメートに道でばったり会った。それが今の奥さんだ。あれよあれよという間に結婚をしてそして、しっかりとしている奥さんは二人で新たな弁護士事務所をはじめ、彼はまるで奥さんに雇われてるかのごとくいつの間にか働き者の弁護士に変身していった。そして結婚式が済んで、それからの計画でアパートを売り買いして、オフィスの拡張にも意気込んでいた。奥さんの計画通りにワシントン・ハイツで大きめの2ベッドルームを購入するまでは良かったが、前回話したとおりにそれから不動産マーケットが下落し始めた。人生計画通りいっていたような気がするがマーケットが下がるとは予定外だった。それともう一つ予定外だったのは子供が出来た事だった。最初戸惑っていた二人だが、その後、さすがは新妻フォーカスを子供に持っていき新たな人生計画の建て直しをした。彼女の思いが通じたのか弁護士をやっていれば当然理解できることだが契約を破棄するのは大変困難にも関わらずそれをやってのけてしまった。弁護士に言わせてみればそういうことが起きないように弁護士を雇うのにその弁護士が契約を破棄するって・・・?という感じだっただろう。そして結構ラッキーという感じで、奥さんの実家に近いところに自分達が思っていたような値段で「一軒家」の購入がその時は可能だった。これであとは引越しをして子供が生まれるのを待ち・・・といきたかったところだが、なんと子供が生まれる一ヶ月前くらいに今度は売り手の弁護士がその売りの契約を破棄したいと言ってきた。えぇ〜、何の為の契約よぉ〜超意味不明なんですけど〜というのが素人の台詞といいたいが、要するに相手の言い分は、家のオーナーは年をとっていて本人の意思で売るといったのではなくてそれを売れといった家族がいるから・・・だから価格も了解するに至らない価格であるが為、契約した価格より更に3 万ドル近く上げてくれるならこのまま契約を続行するみたいな話になってしまった。そんな話ってる?あり得ないよね・・・と余裕で構えていたがだんだんとダブル弁護士が「あぁ、も〜駄目だぁ〜、ど〜ゆうことよぉ?」と私に聞いてくる状況になってしまった。結局、家の購入を諦めざる終えなくなり、ど〜するのよ?といっていても子供は待てなかった。あれよあれよという間に男の子が誕生してしまったのだぁ。待ってろ〜家を買うからあと2 ヶ月まってろよぉ〜といいたいところだが彼は最初にお伝えしましたとおりに予定日にちゃんと母体から離脱してこの世にでてきましたが、何か問題あります?っていきなりぃ。子供が生まれてからも仕方なく家族3 人、スタジオアパートに住む羽目になってしまった。予定外!私からみればこの二人、全てが計画通りに物事を進めて、偉いなぁ、流石はダブル弁護士だから時間の無駄なんてあり得ないんだなぁって関心していたが、ここへきて勉強ができようがなんだろうが生きてるっていうのは予定通りにいかないもんなんだと思った。特に子供というのは親にどんな事情があろうとも成長を待ってくれない。マーケットが下がったら家買うから大きくならないでねとか、新しいカーペットにするまでハイハイはじめないでよとどんなに念力をかけようがお構いなしに日々勝手に成長してくれる。

 弁護士夫婦はアパートは売れちゃって住むところがなくなるわ、家は買えないわで、結局は撤去するがごとくスタジオのアパートを売り、それをとりあえず現金化し、賃貸に落ち着くことにした。しかも・・・賃貸だからあまり贅沢をしたくないということでいきなり住んだこともないブロンクス・ヴィル。ブロンクス・ヴィルも確かにグランド・セントラルから電車で20 分くらいと通勤の便がいいがそれは通勤をする人の話しで夫婦で弁護士をしていると、もうマンハッタンに出てくるのさえ面倒になってきっとこれから親子みずいらず引きこもり弁護士夫婦になるのではないかと心配しているところだ。それでもとりあえずは落ち着いて息子の成長を楽しんでもらいたい。不動産マーケットがバイヤーにとって有利であろうが不利であろうが買うエネルギーがまたでてきたら是非、かわいい息子のためにも彼が成長できる家の購入を考えてくれると思う。

文/写真/情報提供 keiko Matsumura
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コメント from けい子:
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