NYの日系コミュニティガイド
NY EVENT

Vol. 33  いまどきの若者の“アパート探し”は“自分探し”から

2008/10/01 UP

 自分って若者と一緒にいても全然違和感ないもんねぇ、若者の気持ち充分理解できてるしっ!ってずっと信じていたがとうとう私も若者との間に境界線を見てしまった出来事が最近あった。そして、まさかの自分成長発見でもあった。

 8月の終わりに賃貸物件を探しているので是非お手伝いください。というメールが来た。いつものようにいくらくらいの物件で、場所、条件、タイミング等をこちらから質問した。返事は「いつでもいい、どこでもいい、$1,800くらいのを探しているがそれよりも高くなってもいいが安いと助かる」という返答。こういうどうでもいいっていう返事一番困るし探せない、要するに本人もきっと切羽詰まってなくてただ単に暇をもてあまして、どんなもんあるんだろうという興味で連絡してきたんだろうと察した。なのでそれでは「適当にいいのが見つかったら連絡しますねぇ」程度でこちらも対応した。要するに何も私は探さない、探せない、依ってあなたに連絡しません。ということだ。ところが2週間くらいたって同じメールアドレスの日本人からメールが。何かありましたか?ってさぁ、何を探せばいんだよ?と思ったが、それではもう少し具体的に・・・ペットの有無、エレベータ、ドアマン、ランドリー、日当たり、広さ、駅、値段、ロケーション、さぁ、あなたはどのように優先順位をつけます?と聞いてみた。するとどれも譲れないという答え。そりゃぁそ〜だ、正直に有難う。私もどれも譲れません! 譲りたくないしそんなことに順位つけられません、どれも大切だから。そういう人は100万円もって来てください、そしたらあなたのご希望にそった物件をお探しします。持ってこれなきゃ、さっさとどうしたいのか言っておくれぇ。例えばゼッタイにこうでないといけないという優先順位。大金持ちなんだけど貧乏っぽく生活したいという人は別としてまずは家賃でしょ。次に、ペットがいれば隠してそうそう長く住めないということでペットOKじゃないと駄目だよとか・・・。エレベータあるといいけど、もしなかったら5階まで。狭くてもいいけど駅から徒歩10分以内ね。ランドリールームは必須で$1,500ねっ、という具合に決まるだろ〜がぁ。あんたは一体私に何を探せっていうんだぁ。何度か、はぁ、ありませんねぇ、残念ですねぇと適度に対応していた、何故ならば私のやる気のなさに気づき自分が犯した罪に気づいて欲しい、そしてどうするべきなのか自分の事を彼自信に検索してもらいたかったからだ。

 夜中にメールをチェックしていたらまた例の何をどうしていいのか判らない彼からメールがあった。なんとその内容はというと「本当に困っています、今助けてください!」というメールだった。しかも、自分を助けるためにこのメールを読んだらすぐに電話を下さい。と書いてあった。はっきりいって見知らぬ私に「助けてください」とメールをしてくるってことはさてなにかの事件に遭遇してしまったのか?何故わたしに?まるでGメンの気分で電話をしてみた。時計の針は12時をすぎていたが「このメールをみたら電話ください」っていうメールがさっき来ていたようだ。なんか事件の臭い。。。ところが電話にでたT君はというと「あぁ、すみませんこんな夜中に」って普通じゃん。でっ、私も「いやぁ、びっくりしましたよ、どんな事件に巻き込まれてるのかと心配になってお電話してみたんですが、大丈夫ですか?」と冷静に聞いてみた。それからT君はどうして、そんなに急に私と話をしたかったかというと、また今晩も大家さんと喧嘩をしてしまった。(はぁ、それが何か・・・?)自分は英語が下手だからついつい最後には怒鳴ってしまう。でも大家が悪い。どうして大家と喧嘩をしているかというと大家に友達を家につれてきていけないと言われた。でも自分のアパートなら普通は何をしてもいいじゃないか、ということだった。まぁ、何をしようが常識の範囲内なら彼ら(大家)に干渉されずに生活されて当然だが、よくよく話を聞くと要するに自分のアパートでホームステイみたいなことを提供しているらしい。いろいろ質問してやっとその状況を判断し、そして私は彼に、お金を払ってるから自分勝手にする権利があるとかそういうことではなくてお互いに気分よく生活するためにはある程度のマナーを守りながら生活するのがいいのではないかと、何も変哲のない常識的なことをT君に話してみた。話している途中で自分でも私は何で彼にそんなことをいう必要があるのかとは思ったが夜中に助けてくださいと言ってきたからその状況を乗り切るためにはなんてことない、そのようにものごとを考えなおして一晩考えたらどうかということ提案をして落ち着いてもらうことにした。

 次の日に彼は気持ちを改めて電話をしてきた。もう一度、話を聞くとT君はニューヨークに留学して1年になるという。今の住居は2度目のアパートだが大家とは争いごとが耐えないからどこでもいいから絶対に出て行きたいと思い、私(日本人のエージェント)を探して連絡してきたそうだ。一年の生活で2度住まいを変えそしてもう一度変えたいというのはなんとも慌しい生活だが、ニューヨークでこれだっ!という物件にめぐり合うのは結婚相手を今みつけないといけないというのと同じくらいに大変なことだから妥協を許さない人にはよりいっそう大変な困難になるだろう。それでも大抵の人は、諦めて、だまされてということを何度が繰り返しているうちにニューヨークに溶け込んでいくものだ。ところがT君、いまだにアメリカ人の友達もできないし2度とも不動産のエージェントに騙されたからその不動産の人を訴えたいという相談まで受けてしまった。私は彼が何を根拠にその不動産のエージェントにだまされたと思っているのかと聞いた。まずは、最初にアパートを借りた時に1年契約だとマンハッタンのアパートの手数料は一年分の家賃の15%をエージェントに払う。日本でいう「礼金」みたいなものだ。彼は一年アパートを借りたつもりでエージェントに15%の手数料を払ったが、2ヶ月もしないうちにそのアパートが気に入らなくなり契約を破棄してそのアパートから出て行くことにした。依って、自分は1年契約のために15%の手数料を支払ったわけだから10ヶ月分手数料を返してもらいたいっ!・・・でっ?あれ?それって不動産のエージェントが悪いんじゃなくってT君、あなたが自分でそのアパートの契約書にサインをして自分の意思でコミッションを支払ったんだよね?それって、食べ始めたピザを途中でおなか一杯になったから返したいから金も返せっていうのと同じくらいにビックリで、それってアメリカだからニューヨークだから通用しないんじゃなくって世界共通通用しないよっ。次のアパートはビルのオーナーが住むアパートの一角に部屋を借りた。だから、ロケーションの割には家賃が安かったし前のアパートをどうしても出ていきたかったから至急決定したらしい。ところがアパート感覚で借りたはいいけど、オーナーが友達を夜中につれてくるなとか、郵便物を勝手に預かった(預かってくれた?)とか、とにかく自分は一人暮らしをしたいのにいちいちうるさいから出て行きたい。その物件を紹介してくれた不動産にはアパートを借りるための手数料を支払ったわけでシェアーのアパートの仲介を頼んだ覚えはない。これはきっと不動産に関わらない人間でもわかることだと思うが、その物件を紹介したエージェントは彼にナイフをつきさして「ここ借りろよ、シェアーだけどコミッションちゃんと払えよっ!」と脅したわけでもなくきっと場所を一緒に見に行って、T君がここなら住めそうだ、だからここを借りるための契約を交わしたいと言ったのではないかと思われる。なので後からこんなはずじゃなかったと訴えられても・・・とうかそんな訴えが成立するだろうか?そんなことに時間を費やしていらついてニューヨーク大嫌いとわめきちらしているのならばもっと有意義に時間をすごしてニューヨークではろくなアパートに住めなかったぜっ!と日本に帰ってから後悔したほうがよっぽどいいのにと思った。何を思おうがとにかく今、私がT君にしてあげれることはアパートを探すことだと伝えた。どうしたいかが明確でないからなかなか物件を探すことができないがある条件の中で何を変えられないかというと家賃だとするとまずはその範囲内で検索する。そうすると次にロケーションを選ぶ、という具合に序所に気持ちを定めていけばいいのではないかと話した。すると2日してまたT君から電話がありいい物件を見つけたけどそれに決めるべきか凄い迷っているという。。。その前に物件のお手伝いをするために私に連絡をしてきたにもかかわらず、散々から話を聞いたあとに不動産やさんに見つけてもらったんですが、これどうですか?って不動産の私に聞くなよっ、アホっ!でも、まぁ話を聞くとそれなりに悪くない物件だったから私もついつい「いいんじゃないですか?」と「私の意見」をいってしまった。どうして彼はみず知らずの私に意見を求めてくるのか。そこに住むのは私ではないし、家賃を払うのもコミッションを払うのも私ではない。だから、自分がどうしたいのかそこの何で住みたいのかということを考えるべきだし、そうしているものだと思った。ところが彼いわく2度も不動産のエージェントにだまされたからまただまされているのかと不安で夜も眠れません(あの〜、私もその不動産エージェントなんですがぁ)。一体、ニューヨークの人はどうなってるんでしょうか?って、だんだんとT君の話を聞いていて思ったのがそれはニューヨークの人だからだましているのではなくって騙されるあなたがいるからだと思った。私はT君に大きなお世話とは思ったが聞いてみた。一体ニューヨークで何をしたいのか?何故ならば一年、せっかく親にお金をだしてもらって勉強するようにと大変貴重な経験をさせてもらっているのに騙されたといって精神病だと決め付けて病院にいく時間を無駄に使っている気がした。もし騙されたとしても、ニューヨークでだまされてさぁ、まったく笑っちゃうよ。と振り返ったときにいえるのであればいいのだがいつまでも人を恨んだり悲しんだりしていては折角ニューヨークにいるのに時間の無駄だと思ってしまった。 T君は私の半分も生きていない。でも彼も大人だから自分で物事を判断しなくてはならない年齢だ。それなのに一人で知り合いのいないニューヨークに降り立ったのはいいが何も自分で決められずにこうして他人に物事を決めてもらわないと前に進めない人をみて、私はそれなりに長くいきているだけあっていろんな失敗もしたけど、彼らみたいな若者はなんだか私の知らない国から来たのではないかと思ってしまった。

 私はしょっちゅう騙される。でも誰のことも恨まないのは騙される自分に笑ってしまうからだ。結果を知らずに騙されたときは知って良かったと思うようにしている。時には結果がわかるようなことでも自分が騙されてみないと気がすまない事だってある。高校生のころから騙されるようになったのは自分という人間に限界を感じそして騙されてもいいからという気持ちでお金を払い自分に付加価値をつけたいと願うようになってからだ。最初に購入したそれ系のもの「睡眠学習機」だ。なんと寝てる間に暗記が出来る。要するに寝れば寝るほど暗記の量が増えている!成長期(?!)の私は授業中は眠くて眠くて仕方がなかった。授業が終わったのに気付かずそのまま休憩時間も寝てしまったくらいに高校生でいる間は眠かった。そんな私が「睡眠学習機」を買わないわけがない。寝れば寝るほど勉強ができるようになるなんて、食べれば食べるほど痩せてしまうというのと同じくらいに魅力的だ。勿論、信じて私はテストの前にひたすら眠り続けて散々な目にあった。機械が作動していなかったではないかぁ。不良品だぁ。よ〜し次の試験のときまでにもう一度セッティングを完璧にしておかなければ。ジュースを飲めば24時間以内に5キロやせる!(ハリウッド・ダイエット知ってます?)どうみてもウソだ、あり得ない。馬鹿らしいと知ってるのに電話をしてしまう。私、月曜日になったら5キロ痩せてるからみててねっ!といって金曜日の夕方会社を出た。上司に5キロかぁ、内臓取り出したって5キロにならないから足でも切るのか?といわれた。勿論月曜日には5グラムも痩せてなかった。騙された。痩せる石鹸にも騙された。欲しくて、欲しくて香港まで買いに行ってしまった。一体?・・・痩せるパジャマ、痩せるレオタード。どれもこれも元をたどれば私がバカだったからだ。今の私は騙されない!何故ならばいろんな経験をしてきて騙されるとわかっていて騙されるか、そうだと気づいて先を急がなくなったからだ。

 若者を一体化している、分かち合えてるつもりでいたが久しぶりに本当に日本から来たばかりの日本の若者とT君と接する機会があってから私はやっぱりいろんなことを経験して大人になったんだ、ニューヨーカーになったんだと感じだ。若いT君が自分で何も考えずに「どうしたらいいか?」と他人のわたしに聞いてきて、自分のしたい事を決められないでひとに決めてもらうと安心するのは今の若者らしいと思った。彼らは物があふれている次代に生まれ育った。私が子供のころは大して難しいつくりの電化製品もなかったからテレビだってラジオだって、掃除機だってみんな修理をして使っていたと思う。でも、いまどきの機械はあまりにも精密につくってあるがため一度壊れると修理をするくらいなら買ってしまったほうが安く済む。子供のころにテレビの中に人がいると思い、その人たちを是非出してあげたくなって私はテレビの画面を私が思う一番硬いもの、お習字の文鎮で思い切りたたいてテレビのスクリーンを割ってみた。それでも子供の力では割れるというよりもひびが入る程度だが、なぜそうなるのかと考えるといてもたってもいられなくなり行動に移していた。それは私だけではなくてみんなそうしていた・・・ような気がする。いろんな家電を破壊して修理した、そしていろんな夢をみていた。大人になったらケーキ屋さん、おもちゃ屋さん、おすし屋さん、バスの運転手、学校の先生とそれぞれなりたいものがあった。でも今はなんとか屋さんというのはなくなってしまったから子供たちはまさかスーパーを経営したいなんていうのだろうか?子供のころにあこがれてひとつだけなれた職業がある。それは「レジスター」一時スーパーのレジという機械に凄いあこがれた。是非大人になったら「なんとか何円」と高い声でしかも何円というときに声のトーンを上げていうのを是非やってみたかったが高校生のころに近所のスーパーで憧れのレジスターのアルバイトをした。一つ叶った夢だ。

 成熟した日本を支え、発展させていくのは若者だ。いまどきの若者T君、ニューヨークで学校や塾では学べなかった経験をして、手の届くレベルでいいからニューヨークでもっと夢をみて生きていて欲しいと考えるのであった。

 

文/写真/情報提供 keiko Matsumura
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コメント from けい子:
日本語で親切に対応してくれます。
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